ゼロの相棒《番外編》
………。
興味本位で首を突っ込むんじゃなかった。
僕は、さっ、と後ろを振り向く。
無言でいると、男は僕の方をまじまじと見て言った。
「……お前、結構上玉の魔力を持ってんじゃねぇか…。」
目をつけられたか?
僕は、奴から視線を逸らすことなく尋ねる。
「………アンタ…魔族狩り?」
すると、男は首を振って答えた。
「…いや。俺は、“ある人物”を探してるんだ。」
……人物?
「俺たちのお頭を殺した上級魔法使いの奴らのことさ。」
……お頭だって?
こいつら、なんかの組織の組員なのか?
「俺たちのお頭は、二週間ぐらい前に、ガルシアさんの復讐をしようとして、最果ての丘に出向いたっきり、帰らぬ人になってしまったんだ。
…噂では、上級魔法使いたちに返り討ちにされて、殺されたらしいんだが……。」