ゼロの相棒《番外編》
ガラガラ………!
「!」
俺が、そんなことを思った、次の瞬間。
今までとは違う、大きな音が響いた。
微かに、遺跡が振動している。
これは、本当にまた生き埋めになるかもしれないぞ。
俺は、一気に走り出した。
とにかく、行けるところまで行ってみよう。
俺は入り組んだ道を迷わずに進み、道の隅や岩の陰にも目を光らせた。
………見つからない……!
一体、どこにあるんだよ……!
その時、ガタガタガタッ!!と、強い振動が俺を襲った。
咄嗟に、走る足を止める。
……くそ…。
ここまでか………!
ギリギリまで粘って、最後に逃げ遅れるなんてことにはなりたくない。
今度は、ダリシーン王も助けてはくれない。
………諦めたくないが…
二度と、ドロシーやロイを残して逝くことは出来ない。