ゼロの相棒《番外編》
…まぁ、王のお膝元で派手な喧嘩したら、バレるのは当たり前か。
笛の音を聞いて、リベリオンの残党が、
ざわざわと騒ぎ出す。
僕に声をかけた男は、僕の方をぎろり、
と睨む。
「ちっ!………必ず復讐をしてやるからな!覚えてろ!!」
男は、仲間を連れて、そう言い残すと
路地の闇に消えていった。
………“復讐”ねぇ……。
僕一人がゼロたちの分までそれを被る義理はないはずなんだけどな。
……まぁ、いいや。
僕も早くズラからないと。
捕まりでもしたら面倒だ。
僕は、ダン、と地面を蹴って、空へと舞い上がった。
「あ、おい!待ちなさい!!」
下から聞こえるガーディアンの言葉を無視して、僕は屋根の上をつたって、その場を離れた。
《ジンside終》