ゼロの相棒《番外編》
第4章相棒再開!
第4章相棒再開!《視点フィオネ》
「じゃあ、今日はこの辺にテント張るか、
フィオネ。」
黄金の髪の青年が、草原に鞄をおろしながら、私に言う。
ジンが願いの町を出てから二日後。
私たちも新しい旅を始めた。
胸のつかえがすべて取り除かれた旅は、私の思っていた以上に幸せなものだった。
そして、ゼロ。
青年の姿を見た数は、元の姿に戻れる前に六回。
日にちとしては、元に戻れてから、今日でまだ五日目だ。
中身は私とずっと過ごしてきたゼロだってわかってはいるけど、何となく緊張してしまう。
それに、私たちが野宿で使っていたこのテント。
少年ゼロと寝ていた時は、全然気にならなかったが、青年ゼロと使うには、少し狭い。
そのことを、旅に出た日にゼロに言ったら、「あー、願いの町で買い忘れた。食材買うついでに買えばよかったな。」と、流された。
「フィオネが近くて、俺は好きだよ。」と、ゼロは言ったけど、私は心臓が弾けそうで困る。
……都市に着いたら買おうな、って言ってたから、それまではしょうがないよね。