ゼロの相棒《番外編》
その瞬間、私の心臓は爆発した。
一気に体が熱くなって、顔が火照る。
「そ……そんなこと恥ずかしくて出来ないよ!」
私が言うと、ゼロは「しないの?」と、
首をかしげる。
しないよっ!!
顔を見るだけでもドキドキして死にそうなのに、ハードル高すぎる!!
ゼロは私を見慣れてるのかもしれないけど、私はまだ“青年ゼロ”に慣れてないんだから!
私の態度に、ゼロは、私をじっ、と見つめていたが、やがて、ふい、と視線を逸らす。
……と、その時だった。
「……った……!」
「えっ?!!」
突然、ゼロが胸を押さえて、俯向く。
え?え??
「ゼロ!どうしたの…?!」
慌てて尋ねる私に、ゼロは苦しそうな声で答える。
「…………胸の傷が痛む…。」
その時、私は、はっ、と気づいた。
ゼロは、ナイトメアに胸を切り裂かれて、大怪我を負ったんだ。
まさか、その時の怪我のせい……?!