ゼロの相棒《番外編》
「どこが痛むの…?」
私が心配して覗き込むと、ゼロは荒い息をしながら答える。
「……ここ。……胸の真ん中らへん…
……もっとこっち来て。」
ん?……ど…どこ?
ゼロの服の上から、じっ、と怪我を覗き込もうとした
その時だった。
「きゃっ?!」
ぐいっ!とゼロに腕を引っ張られて、
私はそのままゼロの胸に飛び込んだ。
ぎゅう、とゼロに抱きしめられる。
「……嘘。だまされた?」
「───っ!!!」
心臓が一気に加速し出した。
ゼロの体温が、私を包む。
か……からかうとこは全然変わってないんだから!!
私は、ゼロの胸を叩いて、少し抵抗する。
「……たた。本当に傷開くっつーの。」
ゼロが、至近距離で私を見ながら言った。
っ!……声が近い………!