ゼロの相棒《番外編》
ゼロは、そんなゴリーに目を細めながら言った。
「お前こそ、こんなとこで何してんだよ?」
すると、ゴリーが少し真剣な顔で言った。
「いや、都市で変な噂が流れていてな、その調査ではるばるやって来たってわけよ。」
“変な噂”?
その言葉に、ゼロの顔も変わる。
何なのだろう。その噂って。
ゴリーは、まぁ入れよ。と、私たちを部屋の中に引き入れて、襖を閉める。
そして、中にいた女性たちに声をかけると、彼女らは全員部屋から出て行く。
どうやら、この町の連中には聞かれたくない話のようだ。
ふぅ、と息を吐いたゴリーは、私たちの顔を見ながら言った。
「実はこの華の町に、“国で指名手配されてる大悪党”が潜伏してるらしいんだよ。」
し…………
「「指名手配の大悪党っ?!!!」」
「しーっ!!お前ら、声がデケェよ!!」