ゼロの相棒《番外編》
「凄いな、それ!ゴリー、お前、意外と出来る奴だったんだな!」
ゼロが、ばしばし、とゴリーの背中を叩く。
すると、ゴリーは、はぁ、と息を吐いて言った。
「それで、筆記試験は通って、これは実技試験なんだが、都市を出る前、一人じゃ心細くてな。
知り合いに声を掛けて、一緒に華の町に行かないかって聞いたんだけどよ。」
ゴリーさんの話では、この実技試験は、手出しをしなければ、仲間を連れて行ってもいいものらしい。
そうだよね。
人に助けてもらったら試験じゃないもんね。
そして、ゴリーは怒ったような、悲しいような顔をして言った。
「ジンが都市に帰ってきたから声を掛けたんだが、“ラグナがいるから当分遊郭には行けないよ”って断られて。
レオにも声掛けたんだが、“その日はベルとデートだから無理”って言われたんだ。」