ゼロの相棒《番外編》











私とゼロは、この先の展開を察知して
顔をこわばらせる。





と、次の瞬間。




予想通り、ゴリーは大声で泣き始めた。




「ブラッドさんも、故郷に里帰りでいないし!レオに聞いたら“彼女に会いに行った”ってよ!!


みんな彼女作って、俺は置いてきぼりかよ!!」




そ…それはつらいよね。




…というか、レオもブラッドさんも現役のガーディアンなのに、同行を頼むのはちょっとずるくない?





ゼロはゴリーを慰める。




「ゴリー!お前にもいつか春は来るさ!」




すると、それを聞いたゴリーが、じろ、とゼロを怨念のこもったような瞳をして見つめた。




「…ゼロだって、フィオネちゃんとそういう関係になったんだろ。



見てれば分かるっ!!!!!」




ゼロが、ぴた、と動きを止める。




ば……ばれてたんだ。





そういえば、都市でゴリーさんに会った時
私たちはまだ“恋人”じゃなかったんだもんね




ゴリーは、悲しみの矛先を私たちに向けた。





「いいよな!ただの“相棒”から、人生の“相棒”に変わったんだろ?!


羨ましいよな!本当に!!」





人生の“相棒”………!





す……素敵な響き……!





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