ゼロの相棒《番外編》
私は、ゴリーの言葉に感動した。
ゼロも、ポーカーフェイスのままだが、
少し照れているようだ。
それを見たゴリーがまた泣きだしたところで、ゼロがはぁ、と息を吐いて言った。
「じゃあ、この試験頑張って、ガーディアンになってモテればいいだろ。」
!
その瞬間、ゴリーの泣き声がぴたり、と止んだ。
ゼロは、それを見て眉間にシワを寄せる。
そして、少し低いトーンで言った。
「まさか……お前、“モテたい”って不純な動機でガーディアンを目指してるんじゃねぇだろうな…?」
ゼロの言葉に、私は、ちら、とゴリーの方を見る。
するとゴリーは、すっ、と正座をして
私たちの方に向き直った。
………。
長い沈黙が続き、部屋には襖の外から聞こえる琴の音が響く。
そして、ゴリーは口を開いた。
「……で、そのオーガのことなんだが。」
「話すり替えんのかよ!!」