ゼロの相棒《番外編》






そう言った次の瞬間、オーガは俺の体を
隣の部屋との仕切りになっていた襖に向けて思いっきり投げ飛ばした。





俺の体は、軽々と空中を飛んでいく。




その瞬間、はっ、とする。






……!








そうだ……今の体は………!










“十歳の少年”の………!










ドガァッ!と大きな音を立てて襖が倒れる。







「っ!!!」







打ち付けられた俺の体は、大きなダメージを負っていた。







呼吸も乱れ、立ち上がることすら出来ない。












くそ………














くそ…………!













元の体のときは、攻撃がちゃんと効いたのに










……魔法が使えなくても、十分戦えたはずなのに










だからこの体は嫌いなんだよ









魔法が使えないんじゃ、大切なやつ一人すら守れない。








この姿じゃ………フィオネを…………!









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