ゼロの相棒《番外編》
「ゼロとは私たちも都市で再会出来たしね。旅の目的が終わったから、また戻ってきたらしいわ。
そういえば、ゼロも元の姿に戻れたみたい。もちろん、フィオネも無事だって。」
「!本当?!……よかった!!」
実は、ゼロの兄貴はタチの悪い魔法で少年の姿に変えられてしまって
その呪いの魔法を解くために都市を出た、と後から本人に聞いた。
再会したその時は少年の姿のままだったけど、元の十八歳の体に戻れたって聞いて安心した。
兄貴の相棒のフィオネも無事らしいし、
またここに寄ってくれるといいな。
すると、ラグナがじっ、と俺の方を見た。
お?な……なんだろう。
そんな見つめられると、緊張するじゃん。
「ねぇ、前から聞きたかったんだけど、
なんでゼロのこと“兄貴”って呼ぶの?
血が繋がってる訳じゃないのに。」
その質問に、俺は目を輝かせて答えた。