ゼロの相棒《番外編》






「……アサギ様……。」




「……ん……?」








私は、顔を覗き込んだアサギに、耳をすまさないと聞こえないような小さな声でささやいた。








「私を見つけてくれて…ありがとうございます。


本当に、本当にお慕いしています…」








私が、あなたの嫌いな猫になっても、あなたは見捨てずに来てくれた。





本当は近づくことさえも出来ないぐらいの心の傷を持っているのに




それを隠して、私を抱き上げてくれた。






暁のあなたの瞳が、私には眩しすぎて



長い間まっすぐに見れたことは一度もないんです。






でも、今日は。





今日だけは。






一番近くで、あなたの瞳をずっと見つめていいですか?






この思いを、伝えてもいいですか?













「アサギ様にとって、私は………





今でも“小さな少女”ですか………?」












私がそう言うと、アサギは少し目を見開いて、そして優しく微笑んだ。














「……子どもに見えなくて、困ってるよ。」













え……?






いま………なんて………?







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