ゼロの相棒《番外編》
アサギは、くるり、と私たちに背を向けると部屋の奥の襖を開けた。
すると、一番突き当たりの部屋だと思っていた先に、まだ廊下が続いていることに気がついた。
「この先は俺の異空間と繋がっているんだ。
さ、俺の魔獣を貸してやる。」
すると、アサギはホノと私たちを連れて、部屋の奥へと進んでいった。
……すごい……。
まさか、襖の先に異空間があるなんて。
好奇心が、胸に溢れてくる。
…一体、アサギさんの魔獣って、どんなものなんだろう。
ゼロは、無言でアサギの後に続いて歩く。
しかし、その表情からは、私と同じく好奇心の色が伺えた。
少し歩き、突き当たりの障子の前まで来ると、アサギは、すたすたと進み、そのまま目の前の障子を開けた。
その時、私は障子の奥に広がる景色に、目を見開いた。
「………これって………!」