ゼロの相棒《番外編》



いきなり、手に持っていた手紙が、青い炎を上げて燃えだした。


咄嗟に手紙を投げ捨てる。



はー、はー、………………。

死ぬかと思った。


な……なんだよこの手紙?!



火事になる!と思ったが、
その炎は、店内に燃え広がる様子はない。


手紙だけが燃えている。



「…これは魔法だね。」



ジンさんが手紙を注意深く見つめながら言った。



「タチの悪い嫌がらせか何かですか?!

…ジンさん、怨みでも買ってるんじゃ…」



ジンさんは、顎に手を当てて黙り込む。



……思い当たることがあるんだろうか。



すると、ジンさんは言った。



「でも、このやり方は、悪事を働くときに、証拠が残らないようにかける闇の魔法だ。

…普通のやつは、こんな手の込んだことはしないよ。」


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