ゼロの相棒《番外編》



「よくぞ聞いてくれたね!

あれは…俺が十歳ぐらいのガキの頃だった。

ガラの悪い魔族狩りのチンピラに絡まれていた時、ゼロの兄貴が、颯爽と俺を助けてくれたんだよ!

大人相手に魔法を使って、一発で倒してたんだ!」



あの時の兄貴はカッコよかったなぁ〜!


一つしか年齢は違わないけど、
ミョーに大人っぽくて


しかもケンカ強いし。



「その時から、俺はゼロさんのことを兄貴と慕って、魔法を教えてもらったり、話を聞いてもらったり……

ゼロさんの武勇伝はまだまだあるんだけど……」



「あ、長くなりそうだから今度でいいわ」



そんな一刀両断しなくても。



あぁ。


でも、ゼロさんのカッコよさを一番わかっているのは、ラグナなのかもしれないな。


ラグナは昔、ゼロさんに告白して、フラれてしまった、と聞いた。



……ゼロさん、もったいないことしたな。


まぁ、ゼロさんがフってくれたおかげで、ラグナは今、恋人が居ないんだけどさ。


< 4 / 357 >

この作品をシェア

pagetop