ゼロの相棒《番外編》
それを聞いて、ラグナの顔が一変した。
「…ジンが……?一緒に来たの?」
「うん!ラグナが連れ去ったっていう
手紙が店に届いたんだ。
ジンさん、見たこともないぐらいの剣幕で怒ってたよ。」
ラグナはそれを聞いて、少し動揺したが
緊迫した表情のまま言う。
「一人で闘っているって……、リベリオンはものすごい数いたはずよ?
それを、一人で相手してるって訳?!」
俺が頷くと、ラグナは「あの馬鹿…!」
と、呟いて、一目散に部屋の外へと飛び出していく。
「あっ!ラグナ!!」
俺は彼女の後を追う。
螺旋階段を駆け下りて、長い廊下を二人で走った。
不思議なことに、屋敷の中には
少しも魔力が漂っていない。
俺は、変な胸騒ぎを感じた。
すると、広い部屋へと出た瞬間
前を走っていたラグナが急に足を止めた。
「どうした?!ラグナ…………」
!
俺は、そこに広がっている光景に、
絶句した。