ゼロの相棒《番外編》



「あの……やっぱりやめない?」



「大丈夫だって。ほら、もうバー下ろしちゃったし。

ここまで来たら、もう後戻りは出来ないぜ?」



レオは、ワクワク感溢れる子どものような笑みを浮かべる。


全然笑えないんですけど。


ただでさえジェットコースターは怖いのに、それに加えて、私たちは最後尾だ。


最後尾は遠心力のせいで、一番速く感じる、というのは知っている。



やだ……!



その時、ギィ…、とコースターが動き出した。







ガタン、と体が揺れる。


コースターは、夜空に向かってゆっくりと登っていく。



あぁ

私このまま死ぬのかな。


気づいたらお空の上にいたりして。


怖くて周りを見渡せない。



その時、コースターがてっぺんに差し掛かった。






落ち………




ゴォォオオォッッ!!!




「きゃぁぁぁああっ!!!!!」



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