ゼロの相棒《番外編》
コースターは、信じられない速さでレールの上を走っていく。
体が大きく左右に揺れて、首がもげそう。
い……
息ができな…………!!!
目を開けると、そこにはキラキラした世界がいっぱいに広がっていた。
わ………ぁ………!
綺麗なのは分かるけど
今は何も考えられないっ!!!!!
「いやぁぁぁぁっ!!!!」
その後も、森の中に私の絶叫がこだました。
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「ベル、大丈夫か?」
ジェットコースターを降りた後、私の魂は抜けていた。
手も足もガクガク震えていて、うまく力が入らない。
無意識のうちに、相当突っ張っていたのだろう。
「もう……いや……。本当に…死ぬかと思った………。」
レオは、そんな私を見て笑いながら言った。
「ベルは一回、俺の浮遊魔法で空飛んだことあるだろ?アレと一緒だよ。」
そういえば、二年前ぐらいにレオの浮遊魔法の練習に付き合ったことがある。
「あ……あんなアクロバットに飛んだことなんてないわよ!」
とてもじゃないけど、一緒だとは思えない。