恋愛経験値0のシンデレラ
「なぁ、聖夜。
俺、陽依ちゃんが好き。」
「そっか。
気が付いたか。」
「気づかせてくれてさんきゅ。
俺、頑張る。」
そう言うと聖夜は
さっきまでの真剣な表情ではなく
にこっと笑っていた。
「ほほ〜。
五十嵐って陽依のこと
好きだったんだ。」
目の前には聖夜の彼女こと
橘がニヤリと笑い立っていた。
「た、橘!」
どうしよう、陽依ちゃんに
言われたりしたら………。
「五十嵐が思ってるようなことは
する気ないから。
応援するよ。
頑張れ。」
橘、ありがとう。
聖夜、ありがとう。
俺、両想いになれるように
頑張るから…。