恋愛経験値0のシンデレラ







ついに放課後になってしまった。


結局、昼休みも掃除の時間も


洸汰くんと話すことは一回も無かった。


勇気を出して話しかければよかった。


まぁ、今さらこんなこと


考えたって意味ないけどね…。


「陽依、ごめん。
聖夜と帰る約束してて…。」


「あ、私のことは気にしないで!
気を遣わなくていいよ。
また、明日!」


「陽依、ありがと。
またね。」


星香が教室から入れ替わるのと同時に


リアムが教室に入ってきた。


「あ、これ、国語のノート。」


「ん。ありがと。」


そのまま帰ろうとしたら


ギュッと手首を掴まれた。


「今日、一緒に帰ろ?」


「え…。」


どうしよう。


雪美ちゃんのことを考えたら


これって断った方がいいよね?




< 190 / 275 >

この作品をシェア

pagetop