恋愛経験値0のシンデレラ




リアムは突然子供のように


大きな声で怒鳴り


地団駄を踏んでいた。


「お前、このこと全部
事務所にFAX送ってもいいんだな?
もしFAXでも送ったりしたら
お前の人生どうなるだろうなぁ?
モデルの仕事なくなるかもな。
それに今までチヤホヤされてたのが
一気に白い目で見られるだろうなぁ。」


洸汰がそう言うとさっきまで


怒り狂っていたリアムが


おとなしくなった。


「いやだ………。
そ、そんなのいやだ…。
モデルやめたくない………。」


「だったら、2度と陽依に近づくな。」


「それは……。」


「あ?」


「………。
分かった……。」


リアムは糸が切れた人形のように


動かなくなってしまった。


「さっさと川上連れて
教室に帰れ。」


洸汰がドスのきいた低い声で


そう言うと雪美から


ガムテープを剥がし手錠を外した…。


そして私の手錠も外し


雪美を連れて逃げるように


図書室をあとにした。




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