お嬢様の秘密III
「で、今日こちらにいらしている方々はどなたなの?」
見たことない人が多かったので、すぐに令嬢モード(と夏菜が命名)にスイッチを切り替える。
話し方を変えたのが伝わったのか、お父様たちも態度を変えてくれた。
さっきまでのカッコ悪いお父様の姿はなくなった。
「親父の代わりに雷也が。ユリが会ったことない方は山岸家の方だ。挨拶しておきなさい。」
「分かっておりますわ。」
………この話し方には慣れないな。
「お母様にはいつ頃会えそうなのですか?」
「今りいも休ませているところだから、もう少しかかるんじゃないか?挨拶し終わってもお釣りがきそうだ。」
「じゃあ………行ってきます。竜也さんをお借りしていいですか?」
「……私でございますか?大樹ではなく?」
私に指名された竜也さんは怪訝な顔になった。
「………泣き顔が酷いままのお父様を連れて行くわけないでしょう。」
「………そうか。じゃあ雷也と大人しくしておく。」
ギロッとお父様に睨まれた雷也さんは思いっきり嫌そうな顔、私が指名した竜也さんは嬉しそうな顔になる。
………雷也さん、ごめんね。
「大樹様、ユリお嬢様はちゃんと預かりますから。」
竜也さんは軽く跪いて私の右手にキスを落とし、腰を引き寄せた。
驚いて顔を上げると、絶妙に微笑む美形な竜也さん。
「かっこいい………。」
思わず呟くと、お父様からの視線がますます強くなった。
見たことない人が多かったので、すぐに令嬢モード(と夏菜が命名)にスイッチを切り替える。
話し方を変えたのが伝わったのか、お父様たちも態度を変えてくれた。
さっきまでのカッコ悪いお父様の姿はなくなった。
「親父の代わりに雷也が。ユリが会ったことない方は山岸家の方だ。挨拶しておきなさい。」
「分かっておりますわ。」
………この話し方には慣れないな。
「お母様にはいつ頃会えそうなのですか?」
「今りいも休ませているところだから、もう少しかかるんじゃないか?挨拶し終わってもお釣りがきそうだ。」
「じゃあ………行ってきます。竜也さんをお借りしていいですか?」
「……私でございますか?大樹ではなく?」
私に指名された竜也さんは怪訝な顔になった。
「………泣き顔が酷いままのお父様を連れて行くわけないでしょう。」
「………そうか。じゃあ雷也と大人しくしておく。」
ギロッとお父様に睨まれた雷也さんは思いっきり嫌そうな顔、私が指名した竜也さんは嬉しそうな顔になる。
………雷也さん、ごめんね。
「大樹様、ユリお嬢様はちゃんと預かりますから。」
竜也さんは軽く跪いて私の右手にキスを落とし、腰を引き寄せた。
驚いて顔を上げると、絶妙に微笑む美形な竜也さん。
「かっこいい………。」
思わず呟くと、お父様からの視線がますます強くなった。