“Please don't disappear, love.”
「せん…せぇ…?」



「ほらっ…泣き止めっ」



私の前に降って来たのは……



シャボン玉!?





「か…える?」



「好きなんだろ、シャボン玉?」



「好きっていうか…ふわふわ可愛いから…てゆーか、何で来るの!?」



驚き過ぎて、涙も枯れた。


泣いた後のグジャグジャな顔のままで、先生に尋ねた。



「何でって?家庭教師の日だから…。チャイム鳴らしても出ないし、外から窓際にお前の姿が見えてんのに…。鍵開いてたから勝手に入った…」



「お母さんに断ってって言ったのに…!!」



「ばぁーかっ!!…勝手に決めんなよっ!!…お前を一人になんて出来ねーよ…」







不意に抱きしめられた。



強い力。



「…ごめんっ…傷つけるつもりはなかったんだ…ケリつけて来たから、もう大丈夫…ズルくて、ごめん…」






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