春の夜
「…っ!?」
目を開いたと同時に飛び込んできたのは、綺麗な女の人の顔。
『アラ、ごめんなさい。驚かせちゃったかしら。』
驚いて固まっている私に掛けられる、謝罪の声
『でも、心配していたのよ。丸2日も起きないんだもの。』
「丸、ふつか…?」
『ええ、そうよ。私はここの医者をしている、ルイっていうの。
私の主がアナタのことを森で見つけて連れてきたのよ。とても心配していたから、起きたって伝えてくるわね。』
そう言い、部屋を出て行ってしまったルイさん。
することもない私は、ぼーっと彼女を待つ。