Fairy tale
「あのさ、晴斗」
「…」
ん~…返事がない
いつもは犬みたいにすぐ「なぁにぃ~」って言って抱き付いてくるのに。
可笑しい…
いつもの晴斗じゃない。
「ねぇ、晴斗」
「…」
「ねぇってばっ」
「え、あ…ワリィ…なに」
どんだけボーッとしてんだ
「〖なに〗じゃなくて、晴斗が呼んだんじゃん」
要無いなら帰るよ?
と最後に言って立とうとした時
ガッ
晴斗に手首をつかまれベンチにまたお尻をくっつけさせられた。