ただ、キミのことを好きでいたいだけ。



「ほら、行くよ」


「う、うん」


変な気持ちのせいで、抵抗することもできない。


それが嬉しいのか、駿河はちょっと機嫌が良さそう。



「漣の家ってどこ?」


「東商店街の近く」


「わかった、送ってく」


「え!?」


なんで送ってく必要があるの!?


私なんて放って帰ればいいのに。



「好きなコはちゃんと送り届けたいでしょ」



私の心を読んだかのように、駿河が言った。


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