ただ、キミのことを好きでいたいだけ。



「……何の用ですか」


「これ!昨日はありがとう!」


私が来たのがそんなに嬉しいのか、

駿河の頬はゆるんでいる。


差し出されたのは、昨日貸した折りたたみ傘だった。


「どうも」



傘を受け取って、さっさと戻ろうとする。



「待って!」





…………あぁ!もう、次はなに!?


私はお腹が空いてるんだよ!

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