ただ、キミのことを好きでいたいだけ。
駿河はぱぱっと私の手にあったお弁当と自分の手にあったパンを取り替えると、
お礼を言いながら帰って行ってしまった。
い、いいの、かな…………?
展開がつかめなすぎる。
戸惑いながら席に戻ると、日香里がニヤニヤした顔で迎えてくれた。
「なに、きもちわるい」
「きもちわるいとはひどいなー
なに、傘返してもらっただけ?」
日香里は、私の手にある購買の袋にチラッと視線を向けて言った。