ただ、キミのことを好きでいたいだけ。


………ちっ。


決まったと思ったのに。



「あっぶねー …容赦ねぇな、漣。」



失礼な、これでも抑えているほうだ。


「駿河がしつこいからでしょ」


「めげない男って、カッコよくない?」


「ちっとも!!」


駿河は、「きびしー」と整った眉を下げて笑う。




……コイツを幾度となく投げ飛ばそうとした私は、 何を隠そう、柔道の全中覇者である。




< 6 / 112 >

この作品をシェア

pagetop