ただ、キミのことを好きでいたいだけ。




「よかっ、た…………」


無事、だったんだ……



そういえば、寺崎くんには駿河の怪我についてなにもきいてなかった。



全部、私の早とちりか。



そばにあったパイプ椅子に腰掛ける。



ふと、包帯の巻かれた足に視線がいった。



でも、怪我したことに変わりはないんだよね。



「……骨折、だけ?」


「右腕にヒビ入ったって。

でも、その2つだけ。

結構派手にはねられたけど、これだけで済んだのは奇跡だって言われた。」




駿河はそう言って、得意のドヤ顔だ。



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