怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
スッと軽くなったカゴ
「お帰り」
「もじゃ男さん」
「俺も買い物」
「今夜は何?」
お互いのカゴを覗き合う。
「ショッピングカート似合いますね」
「俺らまとめ買いだからね」
美祈のカゴは下の段へ。
「マッサマンカレーペーストか」
「嵌りました。そちらは…ビーフカレー」
「今、普通のカレーだとか馬鹿にしただろ」
「してませんよ」
「いいや、芸がねぇって目だった」
これで何が出来るかとか、こうしたら美味しいだとか簡単なものからコトコト煮込むもの。
品物を手にとっては笑い合う。
当然ながら瑛太のカゴは美祈の買い物の倍以上。
エコバックにひとつの美祈と2つの白い大きな袋を持つ瑛太。
「それじゃあとで」
「あとでな」
出来たカレーの分け合い成立。
「やっぱあのスタイルがしっくり来んだよな。そのうち慣れるか」
呟きながら野菜の皮むき
「ヒゲの話し…どうやって切り出そう」
こちらも呟きながら野菜の皮むき
弱火にかけて美祈はシャワー
瑛太は一服