怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】


週末は、柊哉の社用や瑛太の遠出がない限りは一緒に食事をするようになってずいぶんとたつ。


カレーの日も健在。



そして週末は当然のようにそこにはマコがいる。


「お前、何できてんだよ」


「暇だもん」


「暇で何で来るんだよ」


「美祈のとこに来たからついで」



たぶん客観的に見て容姿も悪くない。


口は悪いが性格も悪くない。


料理や片づけを手伝うが手際も悪くない。



だが女を感じる事が一度としてない。


「ちょっとその足が邪魔」


「俺の家だ」


「あたし客人」



こちらも男としてはまったく意識をしていない。



俺は男としてどうなんだ。


そんな疑問で自問自答する事が増えたように思う。


朝食を食べながら


「なぁ瑛太」


「あ?」


「俺、男としてどうよ」


「なんだよ急に」


瑛太はパンを片手にゲラゲラと笑いだした。


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