怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
「でもさ座敷王子に会う前に美祈から課長がねっていろいろ話しを聞いてたのよ」
いいか話すぞって顔つきで
見た目も中身も本当にステキな人。
若いのに凄いと思う。
憧れの人だわ。
部署の子だけじゃなくて他の部署の女の子も憧れてるの。
その人が直属の上司なんてすごい嬉しい。
これが、マコが美祈に聞いていた課長である柊哉像だとか。
「実に正確に俺を現してるな。さすが芹沢だ」
「では、現実を見てみよう!」
このロッキー犬は人差し指を立てクイックイッと動かすと
「まずこのスエット!」
俺のスエットを摘まんだ。
そして、ここ最近これしか見ていないと断言した。
「洗ってるぞ。何枚かちゃんとある」
「当然でしょ。だけど寝ま着、起きま着、出かけま着化してる」
「お前、相変わらず上手い事言うね」
有難うとダンサーの様な身振りでお礼を言うと
「もじゃ男は違う」
なんと瑛太の方が男だと言ってるのか。
「あいつもスエット履いてるって」
「確かに履いてる。だけどそれ以外のパンツやジーパンも見る」
「俺は、仕事がスーツだから帰宅したらスエットに着替える。瑛太は私服だ」
「保留案件」
「チッ」