怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】



「こんなもん?」


「まだ可愛い。って何かやってて可哀相になってくる」


「トラウマが克服出来たら自信を持って生きられるから」


マコと創り上げた今の私。


コタちゃんが地味でスルーだなと言ってくれた私。


当然ながら履歴書の写真も地味であか抜けない女


マスクはしていないがもっとも写りの悪いものを選んだ。


容姿も関係あると噂で聞いていた就職試験だが勉強に打ち込むしかなかった私は成績がよく今の会社が私を引き受けてくれたというわけだ。



時々、陰口ともいえる言葉が聞こえてくるけれど


あの頃よりも全然気楽に思えるほど大したことない内容。


結局、地味であか抜けなくても可愛くしていても何か言われるんだ。


だけど地味であか抜けない私の方がずっとみんなが優しい気がしている。


素の自分でいたところで、東京は綺麗な人がたくさんいる。


全然目立たないと思う。


だけど、親からもらった顔の事でもう何も言われたくない。


生んでくれた事に感謝をしているから言われたくない。


克服できたらみんなみたいに綺麗になる為にメイクしてお洒落して


そしてスキな人にときめいたりデートしたり


恋というものを味わいたい。




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