怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
「来たぞ」
「ほんとだ」
無言で柊哉とマコを見つめると何見てるんだよと言いたげな二つの視線。
マコはさっさと朝食を取りに行き美祈の前へと座る。
トレイの上には純和食
柊哉のトレイも純和食
「マコってほんとご飯スキだよね」
「うん。パンでもいいんだけどご飯があればご飯」
「初めてロッキーと意見があった」
「だからって特別に嬉しくはないわね」
男と女の寿命は短かったようだ。
睡眠とともにその電池はすでに切れ
座敷王子とロッキー犬に戻っている。
「寝坊なんて珍しいな」
「再起の兆しで酷い目にあった」
「同じく。干物は干物らしく生きる。」
二人の会話に瑛太と美祈は顔を見合わせる。