怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
もじゃ男からのお誘いがあったマコ。
「誕プレやる」
あたしには出来るだけ短い言葉で済ませようとしてんのかと思うもじゃ男。
指定された待ち合わせ場所に時間通りに行くともじゃ男だけ。
「あれ?美祈は?」
「あいつは、柊哉のプレゼント」
「自分の女をプレゼントに出すか?」
「美祈が張り切ってるからよ。柊ちゃんも一番喜びそうだし」
「やったら美祈って呼ぶんだ」
女のくせにやったっていうなって街中で頭を叩かれた。
そんじゃあたしのプレゼントはもじゃ男かい。
「不満かよ」
「可もなく不可もなくってとこ?」
頬を抓られながら歩くこと5分。
綺麗なビルの中に入ると
「これ」
あたしを物のようにこれ扱い。
中から出てきた女の人が値踏みするような感じであたしを見た。
「了解」
そう答えるとこっちに来てと呼ばれて今度はシッシッともじゃ男には追い払われた。
「サイズはこのぐらいかな。これに着替えて」
それは大きめの千鳥格子のミニワンピ
普段自分が買うデザインよりずっと大人っぽい。
言われるままに着替えると黒のカーデガンを渡され置かれたヒールを履くと
「そこに座って」
大きな鏡の前に座らされケーブがかけられた。