怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】




仕事の為に海外へと来ていた瑛太は




芹沢が何か悩んでいるようだ


そう記された柊哉からのメールに


相談にのってやれよ。上司だろ。



ごく普通のメールを返した。



その後で届いていたメールを移動の合間に確認すると



俺にそれを言うな。
すげぇ凹む



「おいおい柊ちゃん」


思わず口から出てしまうほど驚いた。


柊哉が俺の言葉で凹む。


今まであったかそんな事。


凹まされるのはいつも俺の役割だっての。



話しは帰ってから。
人生はサバイバル!




メールで話しを聞いてしまうと気が気じゃなない。


写真なんか撮ってる場合じゃねぇとすぐにでも帰りたくなる。



俺もお前もガキかよ


メールの画面に悪態をついて


ポンッと断ち切るようにスマホをポケットに放り込むとカメラを抱えて仕事モードに切り替えた。




人生はサバイバルか



目覚めた時に受信したメールを読み


俺もあいつも、それに芹沢もいろんなもんと戦ってんだよな。



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