怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】
どうやら柊哉と瑛太が話しをすると
美祈本人よりも話しが深刻化するようだ。
これを知らぬ間の過保護化という事に二人の男は気づいていない。
どちらかが
「お前、過保護!」
そう指摘する人間であれば問題ない。
だが二人とも負けず劣らずの性格のよう。
それはきっと座敷童こと芹沢美祈が無視できないほどの何かを持っているからで、それなりに社会の荒波にもまれてきた男たちは知らず知らずに
「守ってやらなきゃ」
そんな気持ちが芽生えたようだ。
絶滅危惧種の保護
もしかするとそれに近いのかもしれない。