怪しい羊と迷えるオオカミ'S【完】


最近はデジカメで写真を撮る事もある。


「ちょっと待てよ」


ポケットの中からスマホを取り出しストレージサービスに保存しているお気に入りの写真たちにアクセス。


「ほらよ」


美祈が手にしているエコバッグを受け取りスマホを手渡す。


一瞬驚いたようだがすぐに写真を眺めはじめ


「うわぁ綺麗」

「ステキですね」

「こんな風に写せるなんてすごい」



古臭いメガネの中からキラキラした瞳で見つめられ


一瞬ドキッとした瑛太だった。



いつも海外なんですかとか英語は出来るんですかとか


聞きたいことだらけなのが瑛太は何だか可笑しくなったが少しばかりさっきより元気になったようで嬉しくなる。


自分の撮った写真で人に笑顔や感動を与えられるなんてカメラマンには言葉より嬉しい称賛だ。





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