桜華の如く~桜散れども~
「誰も見てないし、えいっ!」

ガチャ…

ドアを開けると、そこは物置のような場所だった。

「なんだ、つまらない…」

そう言ってドアを閉めようとして、窓から見える桜の木に気がついた。

「わあ、きれい…」

恋歌は引き寄せられるかのように窓に近づいて行った。

大きな桜だった。恋歌は無意識のうちに窓を開けていた。と、同時に桜の花び

らが1枚、春風にのって入ってきた。

するとその時-

「えっ、何!?」

恋歌の体が、眩しい光に包まれた。
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