③愛しのマイ・フェア・レディ~一夜限りの恋人~
「パソコンか、スマホのせいかな?
身体の中心を真っ直ぐに。
…そう、顎は引いて…それは引きすぎ」
三鷹社長は滑らかに手を動かしながら、燈子の姿勢を矯正してゆく。
皆がこちらを注目している。
恥ずかしいようなくすぐったいような燈子は気が気でない。
「下腹に力を入れて」
「ひゃっ…」
「歩いてごらん。踵と爪先を同時に着地させる。さあ、自信をもって」
店員と客達の目が、自分達に釘付けのなか、燈子はこわごわ足を踏み出した。
「…できた!
ね、キレイに歩けてますか!
うわっ」
嬉しそうに振り返った途端、再びバランスを崩した燈子に、社長は微笑みながら右手を差し出した。
「さあ、行きましょうか、お嬢さん?」
身体の中心を真っ直ぐに。
…そう、顎は引いて…それは引きすぎ」
三鷹社長は滑らかに手を動かしながら、燈子の姿勢を矯正してゆく。
皆がこちらを注目している。
恥ずかしいようなくすぐったいような燈子は気が気でない。
「下腹に力を入れて」
「ひゃっ…」
「歩いてごらん。踵と爪先を同時に着地させる。さあ、自信をもって」
店員と客達の目が、自分達に釘付けのなか、燈子はこわごわ足を踏み出した。
「…できた!
ね、キレイに歩けてますか!
うわっ」
嬉しそうに振り返った途端、再びバランスを崩した燈子に、社長は微笑みながら右手を差し出した。
「さあ、行きましょうか、お嬢さん?」