泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~


学校に着くと、直で体育館へと向かい、

体育館シューズを履いてマネージャーの仕事をこなした。

朝練の時

何故か郁人の姿は見えなかった。

なんだか微妙な感じ。

嬉しいような悲しいような。

でもそれを振り払うように

部員の人たちのサポートに回った。


朝練が終わりいつものように昇降口へと向かい、

上靴を取ろうとして、

私は悲鳴を上げた。

だって、

手から血が止まらない。

訳がわからない。

痛む指。

何が起こったのかわからない状態で上靴を慎重に取り出すと、

上靴に付けられていたカッターの刃。

上靴にはたくさんの罵声の言葉たちが文字と化して綴られていて、

恐る恐る上靴の段の下を見ると、

死ねやクズやたくさんの言葉が書かれた紙が入っていた。

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