泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~
奈緒との思い出が詰まったこの道は大切な道。
ここで、奈緒に告白しようとして
遠回しに聞いた
『奈緒は好きなやついんの？』
その言葉に悲しそうに笑った奈緒は
『いないよ、私バスケ一途だし。』
そう儚げに笑って…
それから俺を避けるようになった。
その矢先に沢村美咲からの脅し。
あの時に告白しておけば何か変わってたのかと思ってしまう俺は
何で未練がましいんだ。
と自嘲気味になる。
奈緒に触れたいと叫ぶ体が、
バスケをしたいと思う体が、
奈緒を守りたいと言う気持ちをいつか上回ってしまう時、
俺はどうすればいいのだろう。
いや、
きっと、奈緒を守りたいと思う気持ちを上回る気持ちは絶対にない。
