泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~


「瀬山から、退部届を受け取った。」

その一言に私の頭はすぐに真っ白に染まった。

「…え?」

言葉はわかるのに、

理解ができない。

退部届?

なに、それ。

私の前に差し出された用紙は

確かに、退部届と書いてあって、

郁人の字で名前が書いてあった。

「…うそ…」

口元を覆って思わず出た言葉…

まさかこんな事になるなんて…

そんな私に、言葉を続ける顧問。

「だけど、俺はこれを受理するつもりはない。

ただ、預かっておくだけだ。

その様子を見れば高山はなにも知らなかったらしいな…」

そう、ふぅーっと息を吐き出した

顧問の宮前先生…

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