泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~


暫くして落ち着くと、
売店へと、駆け出した私は

郁人の好きなクリームパンとコーラとバスケの雑誌をかって、
病室へと戻った…

郁人の病室へと戻るとスヤスヤ眠っている郁人を

悲しそうに見つめる皆の姿。

私の姿を確認した瞬間、

私は麻友に抱きしめられた…

よく頑張ったね。

震える声で何度も何度も頭を撫でられながら言われた私は、

もう泣かないと決めたのに、
また涙を流してしまった…

暫くして落ち着くと、


ノックされたドア…

入ってきたのは、小泉先生と郁人の主治医の久保田先生。

入ってきて早々、

「郁人くんの体をマッサージしていたのはだれですか。」

眼鏡を光らせて鋭く言った怖そうな久保田先生に

私はおずおずと手を挙げた。


< 220 / 341 >

この作品をシェア

pagetop