泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~
隣に郁人がいてくれることがこんなに幸せなんて思わなかった…
幸せすぎて、
いつか終わってしまうのが怖い。
とまで思ってしまうようになってしまった…
けど、その考えを拭うように私は、郁人の腕を引っ張って
走り出した…
郁人は最初は驚いていたけど、
笑って私に合わせて走ってくれた。
そして、
郁人家に着いた私は息絶え絶えで、
火照った体…
一方郁人は…
涼しげな表情で自分の家を興味深そうに見上げている…
その姿に思わず笑いそうになって、
「ここは、郁人の家だよ。
すぐ横の白い家は私の家!」
と声をかけても反応を示さない郁人。
…?
「郁人?」
私の声にはっとした郁人は
「え、あ、なに?」
不自然な笑みを浮かべた…
「郁人?どうしたの?」
そう聞いてもごまかそうと視線を彷徨わせる郁人。
私は郁人の頬に手を伸ばして、
目を合わせさせた。
「ちゃんと答えて。」
そういうと、