泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~
その理由も、3日もためにためたせい。
マネージャーは二年生が私だけ、一年生が沢村美咲ちゃんとその取り巻きの二人組。
三年生は、今日たまたま休みの沙織先輩。
一昨日から、美咲ちゃん、
昨日取り巻きのショートの子紀子ちゃんが洗濯をするはずだったんだけど、
サボったせいでいつも私に回ってくる。
さすがにこの量はきついかな。
そう思いながら階段を少しずつ降りて、
一番下の段差にたどり着いたと思って一歩踏み出すと、
ぐらりと傾く体。
嘘でしょ?
段差あと1つあったか、
咄嗟に洗濯物を落ちないように抑えると
バランスも構えることもできなくて、
盛大に転ぶ。
と思った時
「奈緒!」
痛みの代わりに、私の下っ腹と洗濯カゴに回る腕、
そして、
「いつも無理しやがって!馬鹿野郎!」
盛大な好きな人の怒鳴り声。