泣き虫とヒーロー ~約束の四つ葉のクローバー~


何気なく郁人を見上げると、

ん?と優しく私を見下ろす郁人に

笑って首を振って、2人で並んで食卓へと着いた。

ご飯を食べ終わると、部屋に戻って

郁人はベランダから自分の部屋へ、

それぞれ学校の用意をしてから、

家の外で待ち合わせ。

そう言って、

準備を終わらせるとすぐに外へ。

私はちなみにバスケ部マネージャー。

本当は、バスケやりたかったけど、

あることがきっかけでできなくなった。

そして、それがきっかけで郁人は私の代わりにバスケをし始めた。

小さいながら、お前のプロの夢は俺が引き受けるから泣くな、

そう言ってたいして変わらない身長でぎゅーと抱きしめてくれた郁人の温もり。

その時から私は郁人が好きだった。


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