隣の席の矢野くん。


彼女を知ったのは、新学期の日。


皆がガヤガヤと騒いでいる中、彼女だけがじっと席に座ってた。


本を読むのでもなく、友達同士話すわけでも無く。


ただ、じっと座ってた。


不思議と彼女が気になって、目で追っていた。


すると、彼女が目をゴシゴシと擦り出した。


キッと彼女が顔を上げると、目には涙がたまっていた。


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